“CDウォークマン” 『D-E01』をいろいろ頑張って手に入れる

“CDウォークマン” 『D-E01』をいろいろ頑張って手に入れる

ポータブルCDプレーヤーについては、Amadana Music CD プレーヤー / C.C.C.D.P. について書いておりますが、CDは現役でありながらプレーヤーはほぼ絶滅危惧種の状態。特にCDが主役だった時代に発売されたポータブルCDプレーヤーは、もはやロストテクノロジーといっても過言ではない商品性を備えていました。

そのポータブルCDプレーヤー全盛期の1999年、ソニーのCDウォークマン15周年モデル“CDウォークマン”『D-E01』を、ようやく動く形で入手することができました。

D-E01 全体
“CDウォークマン”『D-E01』。1999年発売。ディスクの出し入れが簡単に出来る、スライド イン ディスクローディング機構が特徴的です。クイックフォーカス、ファインアクセス、CDの高速読み取りなどの新技術で、揺れや連続した振動を受けても約1/3秒以内に補正をして音飛びを防ぐ『G-PROTECTION』が初めて搭載された機種でもあります。

CDをかたどったような円に近いデザインと、マグネシウムボディの質感、シルバーとグレーブラックのカラーと、いわゆる「俺たちのソニー」のイメージは、まさにこのころのデザインであるように思ってしまうワタクシです(完全にただの世代)。
このモデル、スロットインを搭載しながらそこまで厚みが感じられず、むしろ厚めの寸法でありながらバランスがとてもよく見えるという、デザインの素晴らしさが際立つモデルです。
ポータブル機器でありながらスロットインの口にはシャッターが搭載されており、このシャッター、開くときにどこに格納されるの?!というぐらいの構造。
こんな感じでCDを差し込んでいきます。差し込めるのは12cmCDのみ。8cmCDは(懐かしの)アダプタを介して12cmサイズにして差し込む必要があります。今回はアダプタは入手できませんでした。
狭いスペースながら、本体にも一通りの機能ボタンが搭載されています。インフォメーションを含めて液晶搭載のリモコンに接続して使うことがやはり前提のモデルですね。ちなみに、リモコンはそこそこ大きいサイズですが、ジョグダイヤルっぽいシーソースイッチが使われていたりと、これまた「俺たちのソニー」感あふれるデザイン・操作感になっています。
スロットインしたCDは、このイジェクトレバーをスライドされて取り出します。
こういう機構部品がチラ見えするのもステキ。。。

今回、手に入れたD-E01は外装は新品同様だったのですが不動品ということでした。ポータブルCDプレーヤーをジャンクで買って動かすようにする!というノウハウは検索すると色々出てくるのですが、今回は充電池の液漏れによる基盤の汚損が原因と思われました。

ハンダが腐食して通電が難しそうになっていたり、基盤パターンが切れてしまっていたり、そしてこのD-E01はとても緻密にプリントされているので、手作業でそのあたりを修復するのがもう無理だなと。

ということで、外装がすごく汚いけど動作に問題のない個体をもう一つ手に入れて、中身をまるっと入れ替えてしまいました。

何度も分解組み立てをしましたが、D-E01は分解がしやすくなっていて(スロットイン機構とCDプレーヤ部が明確に分かれている)、ソニーの設計者の方ってやっぱりすごいんだなぁと実感。入れ替えたもう一個を使って、分解や内部についての紹介もできたらいいかなぁと思っております。

CDで音楽を聴くこともなかなかないですが、プレーヤーを整備して1枚のアルバムを通しで聴いてみると、改めてCDの世界観に触れることができて楽しいですね。

分解手順についてまとめました。コチラを参考にしてみてください。

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